2025.08.09|最終更新日:2025.08.08

【経験者インタビュー】小学生からのボーディングスクール留学――道のりと得えられたもの(2/2)

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小学生からボーディングスクールへ留学させるという選択は、得られるものは多い一方で、簡単に決断できる事ではありません。

今回は、息子さんをYear4(9歳)から名門プレップスクールに送り出し、今秋から連携しているシニアスクールへご進学される保護者の方にお話をお伺いしました。どのような思いで留学を決断されたのか、準備から今に至るまでの道のり、そしてボーディングスクールに通わせて良かったことなど、詳しくインタビューでお伺いしました。

※本記事は、【2週連載】でお届けします。
第2回の今回は「ボーディングスクールに行かせて良かった点」「親として大変だった点」などについてご紹介します。

Senior Schoolの受験に向けた準備について教えてください。

Year6に進級すると、学校のカリキュラムが試験を意識したアカデミック重視の内容に切り替わり、学業面では学校で準備してもらいました。

それ以外では、インタビューの対策が重要だと感じました。

夫が面接官役になってロールプレイ形式で何度も練習を重ねました。予想される質問を想定して、自分の言葉で答える練習を行いました。実際のインタビューでも、想定外の質問にもしっかり答えられたことで、合格につながったのだと思います。

「人間としてどうか」「一緒に学校生活を送りたいか」という視点で評価される印象が強くありました。息子が受験した学校では、「Busy Boy」=様々なことに興味をもって、主体的に活動していく姿勢を重視をする校風でした。あらかじめ、目指す学校がどのような生徒を求めているかを理解することも重要です。

ボーディングスクールに行かせてよかったと思う点は?

最も大きな変化は、文化や人種の“違い”を自然に受け入れられるようになったことです。自分と異なる考え方や背景を持つ人たちと生活することで、「違いは悪いことではない」と感じられるようになったのは、大きな成長だと思います。

また、長時間のフライトも一人で乗りこなし、忘れ物もせずにイギリスと日本を往復できるようになったことも、親としてはたくましさを感じるポイントです。思春期特有の悩みやSNSとの関わり方といった課題にも、学校の先生方がとても丁寧に向き合ってくださり、親の代わりとなって寄り添ってくれる存在がいることはとても安心です。

親として大変だったことはありますか?

正直、留学させた直後は、想像以上に寂しさや見えない不安を感じましたし、「本当にこのままで大丈夫か」と思う夜もありました。
ただ、そのような経験があったからこそ、今は少しのことでは動じず、家族全体で成長できたと感じています。やはり、子供を送り出すということは、親自身も「子離れ」をして、覚悟を決めることが必要なのだと感じました。

シニアスクールで、お子様がやりたいと話されていることはありますか?

息子はとにかく体を動かすことが好きで、「スポーツを全力でやりたい!」という気持ちが強いです。ラグビーやテニス、クリケットなど、季節ごとに取り組む競技も違うので、毎シーズン楽しみにしています。

それに加えて、「今までやったことのないことにも挑戦したい」と言っていて、最近では音楽にも関心が出てきたようです。本人も、「いろんな刺激を受けたい」とインタビューで話していたようで、シニアスクールでの新たなチャレンジを楽しみにしている様子です。

小学生からの留学を検討しているご家族へアドバイスをください。

最も大切なのは、「親が子どもを信じて、送り出す覚悟を持てるかどうか」だと思います。小学生からの海外留学という選択は、親としても「育て方」「見守り方」を考える大きな機会でもあります。私たちにとっても、この決断は簡単なものではなく、他の選択肢も含めて、何度も自問しました。

それでも息子を信じて送り出し、ボーディングスクールでの生活を通して、自分自身の世界を切り拓いて、日本では経験できないことをたくさん学んでいます。そのような姿を見たときに、息子を誇らしく思い、「本当にこの選択をしてよかった」と心から感じました。

たとえ寂しさや不安があっても、それを乗り越えた先には、必ず大きな成長が待っています。だから、「送り出す勇気」と「信じる気持ち」を持つことが、何より大切なのだと実感しています。

おわりに

親としても悩まれながら、最終的には、お子様の成長・自立・将来を考え、ご決断されたストーリーは、皆様の参考になったのではないでしょうか?

小学生・中学生・高校生からの留学を考える方への、後押しになれば幸いです。

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Kens Academic 編集部

記事執筆Kens Academic 編集部

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