2025.07.12|最終更新日:2025.06.26

【経験者インタビュー】英国私立Abingdon Schoolでの学びと成長を支えた家庭の選択(1/2)

目次

※本記事は、イギリスのAbingdon Schoolでお子様2人を育て、ラッセルグループの大学に進学させた保護者の方へのインタビューを【2週連載】でお届けします。
第1回は「学校選びの理由」「学校生活と学業」「子どもの成長や進路」について紹介します。

Q:Abingdon Schoolを選ばれた理由を教えてください。

A:
住んでいるエリアから通える学校を探したところ、「学業に力をいれているバランスの取れた」学校はAbingdon Schoolでした。Prep SchoolとSenior Schoolがあり、2人とも、Prep Schoolから入学しています。Prep Schoolに通う生徒の多くは、そのままSenior Schoolへ進学しました。一方で、Senior Schoolから受験する場合はかなりの競争率のようでした。
自宅も近く、土曜日に日本語の補習校にも通っていたため、ボーディングではなく通学生(デイスクール生)として通っていました。

また、親同士の教育観や生活に対する価値観がある程度そろっているのも、私立校ならではの特徴かと思います。

Q:Abingdon Schoolの雰囲気や特徴を教えてください。

A:
Abingdon Schoolは学業に加えて、スポーツや課外活動が非常に充実していて、バランスのとれた学校です。
クラブ活動がなんと150種類以上もあり、ライフルやクライミングといったユニークなものもあります。また、ミュージックにも強く、長男はバイオリンをやっていて、学校のオーケストラで日本ツアーにも参加しました。次男は、ラグビー・クリケット・サッカーと複数のスポーツに取り組んでいました。
近隣の学校と共通のスクールバスがあるのですが、Abingdon Schoolの学生は一番遅い時間のバスにしか乗れません。午後3時の授業終了後、5時まではクラブ活動や自主学習に取り組むことになっています。

学業だけが評価基準ではなく、「この子は勉強が得意」「この子はこのスポーツが得意」と、それぞれの強みを尊重し、伸ばしてくれる環境が整っています。

Q:学業面ではいかがですか?

A:
ミュージックとスポーツと並行して勉強するのが当たり前の環境です。学校全体で「勉強するのがクール」「努力することを互いに認め合う」という文化が育まれているのも、私立ならではの魅力だと思いますね。友達と一緒に切磋琢磨して、自然と勉強にも力が入る環境でした。
2人ともそれぞれAcademic Scholarに選ばれました。学費の割引は年間300ポンドほどでしたが、学校内での名誉を得て、特別な色のネクタイや制服が与えられました。周りの友達も、その努力を認めており、大きなモチベーションになっていました。

また、とても熱心な先生にも恵まれました。例えば、A levelのPhysicsを選択している生徒向けには、スイスのCERN(欧州原子核研究機構)へのツアーを用意されるなど、実体験を通じて学べる機会も多くありました。全体的に自由な雰囲気で、特にPrep Schoolでは生徒も先生もファーストネームで呼び合うような、フラットな関係が築かれていたと思います。

Q:留学生の割合はどのようですか?

A:
留学生は多くない環境です。特にPrep Schoolではアジア人の生徒は少なかった印象です。インターナショナルな雰囲気というよりは、地元の子どもたち中心の落ち着いた雰囲気ですね。

Q:お子様が学校の中で「成長した」と感じた瞬間はどんな時ですか?

A:
勉強のやり方を自分で見つけて、効率よく取り組めるようになったことです。特に補習校との両立があったため、集中して短時間で覚えるような方法を自然と身につけていきました。本人も、「Abingdon Schoolで、勉強のやり方を学んだ」と言っていました。
勉強面だけでなく、いじめや差別に対する対応が徹底されており、全員が尊重される環境で、精神的にもとても安定していたと思います。

Q:ご卒業の進路について教えてください。

A:
長男は、ラテン語やGeographyに興味を持っていましたが、A-levelでEconomicsを選択したところ、非常に面白かったようで、そのまま経済学部に進学しました。次男は、もともと理系が得意で、Physicsを専攻しました。どちらもロンドンの大学へ進学しています。

おわりに

次回の第2回では、日本語と英語のバランスや補習校での取り組み、親としての関わり方やサポートについて、さらに詳しくご紹介します。

目次

Kens Academic 編集部

記事執筆Kens Academic 編集部

こちらの記事も読まれています