2025.07.19|最終更新日:2025.06.26
目次
※本記事は、イギリスのAbingdon Schoolでお子様2人を育て、ラッセルグループの大学に進学させた保護者の方へのインタビューを【2週連載】でお届けします。
第2回は「家庭内での言語教育」「補習校の活用」「親としてのサポート」についてご紹介します。
Q:日本語と英語の両立はどうされていましたか?
A:
「日本語でもシリアスな会話ができる力」を保つことを目指し、英語と日本語の両立、真の意味でのバイリンガルになることに力をいれてきました。家庭内では、母親とは日本語、父親とは英語での会話を徹底させてきました。
正直、小学校3年生ぐらいまでは本当に苦労しました。「このままでは親子関係が壊れる」と思うほどで…。途中からは無理にやらせず、楽しんで学べるように工夫するようにしました。
例えば、子どもが英語でハマった「ドラゴンボール」「スラムダンク」「ポケモン」の漫画をまず1巻だけ英語版を買い与え、続編が読みたい場合は日本語版だけ買うようにしたことで、自然と日本語が好きになるきっかけになりました。また、毎年夏休みには6週間ほど日本に行き、日本が好きになれるような体験を意識的に取り入れていました。
Q:補習校にも通われていたと聞きましたが、どうでしたか?
A:
日本語を維持するための最大の取り組みが、補習校でした。毎週土曜日に、日本の学校で使用される教科書を使い、日本人の子どもの1週間分の学習内容を1日で学び、残りは家で宿題としてこなしていました。通い続けることや、スポーツとの両立は大変でしたが、勉強する習慣が身につきましたし、結果的にバイリンガルとしての基盤ができたと感じています。
Q:親御さんとして何かサポート・後押しされたことはありますか?
A:
補習校のある土曜日は片道1時間半かけて送り、午後はスポーツの試合にも連れて行っていきました。平日は毎日往復1時間の送り迎えは大変でしたが、車の中での会話も大切な日本語教育の一部でした。
家庭では、勉強そのものには口出ししませんでしたが、継続的に取り組める習慣や集中して勉強できる環境を整えることには気を配っていました。
おわりに
このように、ご家庭の方針と日々の積み重ねによって、日本語と英語の両立、そして精神的な自立の両面を実現されたインタビューでした。
イギリスでの教育に迷われている保護者の方にとって、今回のリアルな体験談が少しでも参考になれば幸いです。