2025.09.27|最終更新日:2025.10.04

小中学生からのイギリス留学で、失敗しない学校選びのポイント

目次

日本在住のご家庭でも、真の国際人として世界の人々と渡り合える人間になって欲しいと期待されて、日本以外の国々の学校に留学させている、留学させたいと望んでいらっしゃるご家庭は着実に増えていると感じています。 

15年程前、私は夫の駐在帯同で来英し、現在はロンドン郊外の国立病院で小児科医として勤務する息子を英国の教育制度の中で育て上げました。的確なアドバイスをあまり得られないまま、暗中模索してもがいた私の経験を少しでも皆様に役立てて頂きたいと願って教育コンサルタントの道を選びました。 

私はかつてニューヨークで初等教育の修士号を取得し、その後にマンハッタン郊外の公立小学校の1年生を教えた経験があります。 

その経験を踏まえても、下記の理由からイギリスの私立校の教育制度は優れていると息子を通じて実感しています。 

  • ・全人教育と全寮制による自立心の育成 
  • ・充実したカリキュラム、多彩な課外活動​ 
  • ・数百年の伝統と世界に広がる人脈​ 

イギリスの留学先を選ぶポイント

では実際にお子様をイギリスに留学させる時、どのようなポイントでお子様に最も相応しい学校を選べば良いでしょうか? 

イギリス全土で私立校は約2,600校あると言われており、半数の1,300校がISC (Independent Schools Council)という協会の登録校。そしてそのうちの500校弱が寮を提供しています。また、英国全土の学校を政府の教育監査局が数年に一度査定して5段階の評価を付けるOfstedという制度があるので、その査定結果も学校の評価を判断する一つの基準となります。

なかなか自力で良い学校を探し出すのは難しいというのが実情ですが、下記のポイントを考慮すると良いのではないかと思います。 

男子校、女子校か、共学校か

ヒースロー空港までどのくらいの距離か

保護者の方がイギリス外に居住されている場合は、ヒースロー空港からどんなに遠くても3時間~5時間くらいまでの学校をお勧めします。
イギリスの学校制度は三学期制で、学期の途中にハーフタームと呼ばれる1週間から10日程度のお休みがあり、寮生は学校から出なくてはなりません。また学期の初めからハーフタームまで、ハーフタームから学期末までの間に、エクゼアットと呼ばれる週末休み(金曜日午後から日曜日の夜まで)がある場合も。

お子様が一時帰国したり、イギリスを訪ねてきた保護者と過ごすことが多いため、空港から近い方が便が良いです。

留学生の比率はどれくらいか

勉学・芸術(音楽、美術、デザイン、演劇等)・スポーツなど、どの領域に強みを持った教育を行っているか

どのような課外活動があるか

寮が併設されている場合、何年生から寮に入れるか

Ofstedの結果、ISCの査定の結果はどうか

Ofstedの場合は、結果がGoodより上の学校が望ましいです。

卒業生がどのような学校に進学しているか、奨学生をどれくらい輩出しているか

【プレップスクール(私立小学校)への留学の場合】付属するシニアスクールはあるか。ある場合、どのくらいの卒業生がそのシニアスクールに進むか。

【シニアスクールへの留学の場合】GCSE (全英義務教育修了試験)やA Level (全英大学入試試験)の結果ランキングはどうか

【シニアスクールへの留学の場合】大学入学準備課程として何を履修するか。A Levelだけか、IBプログラムだけか、両方か。

A LevelとIBプログラムについて知りたい方は、過去のコラムをご参照ください。
A Level とは?

IBプログラムとは?

イギリスの私立校は規模も教育方針も千差万別で、校長先生の学校運営に対する考え方でも大きく差があります。上記ポイントを踏まえながら、3~4校程度は実際に学校を訪問してみて、校長先生とも親子で面談し、お子様に最適な学校を選ぶことをおすすめします。

進学後に、学校に合わないと感じるとき

選んだ学校に実際にお子様を留学させてみた後で「当初想像していた学校とは違う。」と違和感を抱いた場合は、勇気を出して学校を替わることをお勧めします。

転校すると、学生ビザも取り直しとなり、またイギリスの法律で定められている17歳以下の子どもに付けなければならないガーディアン(保護者代行者)も変更する必要が出てきます。しかし、『孟母三遷』の教え通り、そこは割り切って、お子様がより伸び伸びと過ごせる学校を追求しましょう。

小学生からの海外留学

更に、弊社では、お子様をイギリスの教育制度で育てたいとお考えの保護者の方々には、お子様を小学生の間に留学させることを強くお勧めしています。

日本でも『パブリックスクール』として知られているイートン、ハーロウ、ウィンチェスター、ウェストミンスター、ラグビー、チャーターハウスなどのイギリスの私立の中高一貫校は、Year 9(13~14歳)から始まります。

ただし、下記の図でお示ししている通り、多くの人気校ではYear 6(10~11歳)でプレテストを行って、その中から、Year 9で入学する枠の多くを固めてしまいます。また有名シニアスクールに卒業生を輩出しているプレップスクール(私立小学校)は、校長先生はじめ先生方がシニアスクール受験に精通しており、様々な局面で的確な指導を行っています。


私達Kens Academicの教育コンサルタントは、自身の子ども達をイギリスの教育制度で育て上げた経験に基づいて、皆様のお子様が留学するに最も相応しい学校選びやお子様の将来的な道筋をお示しします。


まずは、どうぞお気軽にご相談をお寄せください。

目次

北田 美香

記事執筆北田 美香

きただ みか

Kens Academic コンサルタント

在英歴15年。夫の海外転勤に伴い、息子とともに英国へ移住。息子をボーディングスクールに送り出した実体験に基づき、入学準備から現地生活の適応まで、保護者目線で実用的なアドバイスをお伝えしています。

詳しいプロフィールはこちら→

こちらの記事も読まれています